虎(とら)のことわざ
虎を含むことわざや格言です。
苛政は虎よりも猛し〔たけし〕
・ 過酷な政治は虎よりもなお恐ろしい、ということ。
虎の威を借る狐〔とらのいをかるきつね〕
市〔いち〕に虎あり
・ 虚言と思われる言葉であっても複数人から何度も聞いているうちについ信じ込んでしまう、ということ。
虎にして冠す〔かんす〕
・ 衣冠を身につけていても心は残虐であることをいう。
三人虎を成す
・ 全く根拠のない噂であっても、多くの人から聞かされると案外信じてしまうものだ、ということ
< 似た意味の言葉 >
・ 三人市虎〔しこ〕を成す
・ 市虎三伝〔しこさんでん〕
市〔いち〕に虎を放つ如し
・ 極めて危険な行為をたとえた言葉。
猛虎檻に籠り窮鳥翅を鍛える
〔もうこおりにこもりきゅうちょうつばさをきたえる〕
猛虎も時を失えば鼠に均し
〔もうこもときをうしなえばねずみにひとし〕
虎穴に入らずんば、虎子を得ず
虎に翼
口の虎は身を破る
・ 「口は災いの元」と大体同じ意味。
騎虎〔きこ〕の勢い下りるを得ず
・ 勢いのおもむくまま、途中でやめるにやめられない状況をいう。
虎は死して皮を留め〔とどめ〕、人は死して名を残す
~ 『十訓抄』
・ 「虎は死して皮を残し、人は死して名を残す」と同じ。
千羊〔せんよう〕は独虎〔どくこ〕をふせぐあたわず
・ 弱いものが多数集まっても強いものには勝てない、ということ。
両虎相闘えば、勢いともに生きず
虎を養いて患〔うれい〕を残す
・ 除くべきものを除かずにそのまま残しておくと、後になって災いの元になる、ということ。
虎を画きて狗に類す〔とらをえがきて いぬにるいす〕
・ 「虎を画きて猫に類す」と同じ。
時に逢えば鼠〔ねずみ〕も虎となる
虎に追われた者は虎の絵におずる
・ 一度恐ろしいことに出会うと、何の危険もないことにまで恐怖を感じるようになる、ということ。
前門虎を防ぎ後門狼を進む
・ やっと災いを逃れて、また災いに遭うこと
< 似た意味の言葉 >
・ 前門の虎、後門の狼
張子の虎〔はりこのとら〕
暴虎馮河の勇〔ぼうこひょうかのゆう〕
・ 虎を素手で打ち負かし、大河を徒歩で渡るというような、向こう見ずで無謀な勇気のことをいう。
虎狼より人の口畏し
〔とらおおかみより ひとのくちかしこし〕
以上